日本ツーバイフォー建築協会の定時社員総会後の正副会長記者会見が6月13日開かれ、新たに会長に選任された池田明氏(三井ホーム社長)が抱負を語った。
2018年度のツーバイフォー建築の着工戸数は貸家が対前年度比6.8%減と大きく減少したことが影響して11万6690戸(前年度比2.5%減)と2年連続の減少となったものの、持ち家が約3万2925戸と前年度比3.2%増に転じた。
池田氏は「ツーバイフォー住宅が、持ち家でこれまでで最高のシェア(11.4%)になったことは消費者からツーバイフォー建築に対する一定の評価を頂いたものと考える。これからも環境の時代に応える木の建築として発展に努めていきたい」とした。
また、北海道支部長で副会長の佐々木与三郎氏(イワクラホーム社長)は「酪農王国北海道では、住宅着工が伸び悩む中で非住宅の牛舎、豚舎など酪農家の間でツーバイフォー建築の採用が始まっている」と施設建築としての利用に期待を述べた。
中高層建築に関しては「以前より4階建てが目立つようになったが、依然として2時間耐火が求められる5階以上は少ない。今後とも環境を整え、必要な情報を発信していきたい」とした。
また、ツーバイフォー工法の構造用集成材を使って木の現しを可能にする新しい構造材「NLT(ネイル・ラミネイテッド・ティンバー)」については、工法の発展や生産の合理化につながることから1時間準耐火構造の大臣認定に向けた構造強度試験などを行ってきた。NLTに関しては「非住宅分野で特徴が発揮できる技術だ」(池田会長)とし、今年度の耐火認定取得に向けた取り組みを強化する。
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