マーケティング&コンサルテーションの富士キメラ総研(東京都中央区)は6月7日、AI(人工知能)関連市場の調査結果をまとめた「2019 人工知能ビジネス総調査」を発表した。AIを活用した分析サービスをはじめとするAI関連ソリューションを「AIビジネス」とし、その市場を調査・分析したもの。
2018年度の国内市場規模は5301億円を見込む。現状では実証実験が中心となるものの、金融業や製造業などでの本格的なAI導入により市場が拡大。今後、さまざまな業種での導入が予想される。2030年度の市場規模は、2017年度比5.4倍の2兆1286億円と予測する。
業種別動向では、金融業が2030年度に4529億円となると予測する。チャットボットの活用や与信/融資審査、株価予測でAIの活用が進むとみられる。また、組立製造業が2616億円になると予測する。特に、IoTやAIを活用したスマートファクトリー化による「工場内管理」や、建設機械など自社製品の稼働状況を監視し、稼働に応じて課金するといった「機器稼働管理」の成長が期待される。
そのほか、注目市場では、IoTデバイスでの音声対話、テキスト対話によるカンバセーションAI市場が2030年度に293億円まで拡大すると予測する。今後、音声をインターフェースとしたより高度な対話環境の構築や、外回りの多い営業要員を抱えている企業の社内ヘルプデスク業務をチャットボットで代行させる社内業務支援といった用途で拡大してくとみられる。
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