家庭内の電化製品などをネットワークでつないで一括管理する新しいライフスタイルを実現するスマートホームが注目されている。新築戸建て住宅をスマートホームにしたい20代30代の一次取得者に対し、手間をかけずに安心してできるスマートホームサービスの提案がわからず、戸惑う工務店も多い。電機大手のソニー(東京都品川区)は、2016年からIoT照明器具「マルチファンクションライト」を発売*。マンションなど賃貸不動産を中心に販売実績が確実に上がっている。「マルチファンクションライト」の開発者であるソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社IoT事業部門 事業推進1部 L-Gadget課 課長の横沢信幸氏に導入メリットや施工のポイントなどを伺った。
*2018年4月よりサービス提供元をグループ会社ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(東京都品川区)へ変更
照明から始まるスマートホームづくり
開発背景と特徴・導入メリットについて教えてください
狭小住宅が多い日本の住宅事情において、空間に家電設備が溢れることは好まれません。室内コンセントがいつの間にかIoT設備で占められると、コンセントを使うことができない場合も出てきます。そこで、天井をキーワードに邪魔にならないスマートホーム設備の開発をめざしました。
スマートホーム機能を持つマルチファンクションユニットがシーリングライトに組み込まれた「マルチファンクションライト」は、部屋の雰囲気を壊さず、簡単に快適なスマートホームのサービスが利用できる導入設備といった位置付けになります。
大きなメリットは2つあります。
1 大掛かりな設備投資や工事をすることなく簡単にスマートホームを実現。
2 スマートホーム機能を持つユニットは照明に内蔵され、省スペース化を実現。
大きな工事の必要がないので既存住宅にも取り付け可能。「マルチファンクションライト」は信頼のソニーブランドですので、安心してユーザーに勧めることができます。
どのような機能がありますか?
照明の真ん中に組み込まれているユニットには、照度、人感、温度、湿度の4つのセンサーや通信モジュール、スピーカーやマイクなどが内蔵され、音楽再生などのエンターテインメント、テレビやエアコンなどの家電を操作するスマートコントロール、スマホを利用した家族のコミュニケーションの主要3つの機能があります。
さらに、核家族化に対応した見守り機能もあり、様々なスマートホームのサービスを提供することができます。
マルチファンクションライトが提供するユーザー体験の一例
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