講師紹介
Day1 「ターニングイヤー設定」とそのヴィジョン
①TY is 2018年
『住学(すがく)』から広がる工務店ビジネス
佐藤 高志氏
サトウ工務店(新潟県三条市) 代表取締役
プロはもちろん、学生から一般生活者までが〝住まいについて本気で学びたい〟という思いを共通項に集まる学びの場『住学(すがく)』を発足させたのがこの年。
肩ひじを張らずに参加できる「講義+懇親会」というスタイルで、全力で楽しみながら、全力で住まいに向き合える。
さらにその活動をSNS で積極的に発信することで、一般生活者へもリーチもでき、今では住宅購入予定者にとっての「無料のマッチングサイト」の役割も果たすように。今後
はプロがより専門的な知識や技術を学べるように細分・専門化した「部活動」なども設け、新潟県の住宅建築のレベル向上を中長期のヴィジョンとした活動を続けていく。
【PROFILE】
◇社員数/4名
◇年間棟数/新築約7棟、改修約2棟
◇平均単価/2500万~3000万円
◇年間売上/2・4億円(2018年度)
②TY is 2020年
プロパー社員によるイノベーション元年
田尻 忠義氏
楓工務店(奈良県奈良市)代表取締役
住宅ビジネスを展開していく上での最優先事項は「人をどれだけ育てられるか」。常に自立した組織を目指しており、若いスタッフからのイノベーションを起こすため、採用活動は企業理念に基づくものに見直し、内定段階からスタートする人材育成に力を注いできたことが2020年にリーダーの誕生という形で芽を出す。
育成の体系づくりも進み、人として成長することを主軸にした育成マニュアルは、全社で共有、改善、改訂しながら日々ブラッシュアップしている。
これらが上手く循環することで、企業理念の浸透、人としての成長と共に楓工務店の進化も加速していくと考えている。
【PROFILE】
◇社員数/52人(うち新卒採用38人)
◇年間棟数/70棟(2020年は84棟の計画)
◇年間売上/17億円予定
Day2 業界共通課題の解決の糸口「べき論的取り組み」
①Subject「地」を読む
自然の摂理と普遍性のある建築を
佐藤 欣裕氏
もるくす建築社(秋田県大仙市)代表取締役
省エネルギーや快適性を超えて、自然の摂理に沿った建築を造りたいと思っている。
建築の普遍的な良さは、いい材料と手間をかけることが重要。
建築行為は「人」の集合体であり、職人も含めて関係性を大切にしてきた結果が今につながっている。
一人ひとりが「根本を考える頭を持つ」ことで、改善を繰り返し、問題点を解決していく。
我々の考えに賛同してくれる仲間を増やし、イメージを共有することが大切。
時にはプロフェッショナルと協同しながら自己研鑽をし、精度を高めることで、その先のヴィジョンを実現できると考えている。
【PROFILE】
◇社員数/7人
◇年間棟数/新築10棟、改修約2棟、設計のみ約2棟
◇平均単価/85万~120万円/坪
◇年間売上/約4・5億円
②Subject 新しいビジネスモデル
顧客が顧客を呼ぶ新しいシステムの誕生
石川 貴大氏
ネストハウス(山口県岩国市)常務
顧客が顧客を呼ぶような新しい仕組みを誕生させる。
ストック時代に突入した今、新築OB顧客が貴重なビジネスリソースになるが、それ自体活用されていないという現実があり、自社でも同様の問題があった。
原因は顧客情報の更新が日常業務に組み込まれていないというシンプルなモノだった。そこで、芝浦工業大学デザイン工学科とネストハウス、タグバンガーズとの三者協働で、タイムライン型顧客管理システムを開発。業務日報を記入することで、顧客情報の更新するシステムに
した。
日常業務から情報を蓄積し、顧客が勝手に来てくれるシステムをめざす。
【PROFILE】
◇社員数/23名
◇年間棟数/30棟
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