YKKAP(東京都千代田区)は5月29日、健康住宅(福岡市)と共働し、同社商品を活用した中古戸建て住宅の性能向上リノベーションを実証するプロジェクト物件「福岡 橋本の家」を福岡市西区にて竣工したと発表した。同プロジェクトによる九州初物件となる。
同プロジェクトは、「断熱」「耐震」に注力したリノベーションを実施し、住まいの価値が「窓・開口部」でかえられるかを実証するというもの。築36年の同物件では、窓を高性能トリプルガラス樹脂窓シリーズへ入れ替えたことなどで、断熱性能が改修前の4倍以上に向上。年間の冷暖房費も約5割削減可能となり、「HEAT20」G2相当レベルの居住空間と高い省エネ性能を実現した。
同社の開口部耐震商品「FRAME II(フレームツー)」を採用し、窓を減らさず開口部の耐力壁量を増やしたことなどで、耐震等級3相当の強度まで向上。一般的な新築住宅の性能を上回るレベルを実現したという。
同物件では、構造材や仕上げ材に福岡県産材をはじめとする九州の素材を使用。地元の職人が仕上げを行ったほか、換気設備設計を地元の大学が監修するなど、産学連携要素も加わったリノベーション住宅となっている。
同物件は12月末まで両社のコンセプトハウスとして事業者向けに公開し、ノウハウの提供や啓発、地域への情報発信に活用するという。
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