三井不動産レジデンシャルなど不動産会社10社は、2020年東京五輪・パラリンピックの選手村を活用したマンションを販売する施設「HARUMI FLAGパビリオン」(東京都中央区)を4月27日にオープンする。23日、報道関係者向けに先行公開した。「HARUMI FLAG」は、東京都中央区晴海にある約13haの土地に、東京五輪・パラリンピックの選手村としても使われる分譲住宅・賃貸住宅と商業施設など24棟を建築し、保育施設や介護住宅などを取り入れた街。約1万2000人が住む予定。
東京五輪・パラリンピックの選手村のマンションは、大会中は選手が宿泊し、大会後に改修して24棟・5632戸のマンション群に生まれ変わり、分譲されることになっている。5632戸のうち、分譲が4145戸、賃貸が1487戸。入居開始時期は大会後に改修する中層棟が23年3月、大会後に建設するタワー棟が24年9月を予定する。7月から販売を開始する。すでにマンション見学予約数は3000人を超えており、6月中旬まで予約が埋まっているという。
計画では全戸に家庭用燃料電池システム「エネファーム」と蓄電池、HEMSを完備する。全棟に太陽光発電システムを設置し、つくった電気を蓄電池に蓄積し、HEMSで家庭内エネルギーを管理する。
エネルギー事業者によって、街区5カ所に純水素型燃料電池(PEFC)を設置。晴海5丁目に設置する水素ステーションと街区をパイプラインで結び、供給される水素で発電し、街区毎の電力ピークに合わせて使う。
MEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム)で街区エネルギーを管理するほか、地域全体のエネルギーを一元管理するAEMS(エリアエネルギーマネジメントシステム)も導入。住宅はHEMSで、街区はMEMS、エリア全体はAEMSで管理する計画で、エネルギー効率の最適化をめざす。
販売するマンションの専有面積は平均84m2で、販売価格は5000万~1億円を予定する。
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