特許庁は、顧客目線でサービスを刷新して利便性を向上させる「デザイン経営」の普及を推進している。特許庁では、2018年8月からデザイン統括責任者とデザイン経営プロジェクトチームを設置。ユーザーと特許庁との接点を改善するための施策の検討などを通じて、デザイン経営を実践した結果をまとめ、2019年4月4日にレポートにした。
デザイン経営とは、デザインの力をブランドの構築やイノベーションの創出に活用する経営手法で、見た目のデザインだけでなく、広義のデザインを、経営に取り入れることを示す。すでにアメリカやヨーロッパの多くの企業で取り入れられ、売り上げや利益に貢献する実績があがっている。国内においても良品計画やメルカリ、マツダなどがデザインを経営戦略の中心に据え、利益に結びつけるなど実績を上げている。
企業視点からのプロダクトアウトのビジネスモデルだけでなく、顧客視点からのマーケットアウトのビジネスモデルの重要性が指摘される中、中小企業においても今後、自社ブランド力とイノベーション力を向上させ企業競争力をつけるため、顧客目線に立った「デザイン経営」がますます重要になってくる。
レポートは同庁のウェブサイトからダウンロードできる。
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