内閣府は、東京の一極集中を是正するため、東京23区在住者・通勤者が地方の中小企業等に就職した場合、1人あたり最大100万円、起業した場合、最大300万円を支給する。移住や再就職の際に経済的負担を軽減することで、移住を促す。
地方創生交付金による移住支援事業で、交付金1000億円の枠内で行う。地域創生に取り組む都道府県を支援する事業で、2019年度から6年間をめどに実施する。
地方公共団体がマッチング支援の対象とした中小企業に就職した場合、最大100万円、単身者には最大60万円支給する。地域課題解決のため、社会的事業を起業した場合、300万円、単身者の場合は最大260万円、移住せずに地域で起業した場合は最大200万円を支給する。
対象となる事業分野は、子育て支援や地域産品を活用する飲食店、買い物弱者支援、まちづくり推進など。詳細の要件は各自治体が決めることになっている。
背景には大卒の新卒者の約3割が3年以内に離職している一方、地方移住・就職の相談窓口への来訪者や問い合わせが10年間で10倍以上増加していることがある。特に20~30代の若者が過半数に達するなど、地方への就職に対する若者の関心が高まっている。一方で、地域の中小企業の人材不足は深刻で、一定の経験を持つ第二新卒等の若手社員を希望する会社は多い。
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