木造耐震設計事業などを手掛けるエヌ・シー・エヌ(東京都港区)は3月15日、全国2889人を対象に実施した“耐震に関する全国意識調査”の結果を発表した。
都道府県別の回答率をスコア化し、各設問のスコアを合計した「耐震県」の総合ランキングでは、2位以下に「岩手」、「兵庫」、「宮城」、「青森」と東日本大震災や阪神淡路大震災の被災地域がランクインするなか、関東の「神奈川」が耐震の認知・理解などを示す「住宅の耐震意識」や「地震への備え」で高いスコアを記録し「耐震県」総合1位となった。下位県は45位「京都」、46位「島根」、47位「広島」だった。
「現在の住まいが耐震性能(耐震等級1以上)を備えているか」という設問では、全体で「はい」が28.9%、「いいえ」が37.3%、「わからない」が33.8%となった。「はい」と回答した割合の高い都道府県は、総合ランキングでも上位の「兵庫」(46.8%)、「神奈川」(46.0%)、「宮城」(44.4%)だった。
「実際に住宅建築や購入の際、耐震性能を高めるためにいくら位の費用を掛けられると思うか」との設問では、最も高い選択肢の「201万円以上」が7.2%だった。「201万円以上」を選んだ割合が高かった都道府県は、「千葉」(17.5%)、「大阪」(13.5%)、「東京」「福岡」(ともに12.9%)の順だった。
「地震に備えて行っていること、または行おうと具体的に思っていることはあるか」との設問では、「日常品・非常持ち出し品の用意」が63.2%で最多、次いで「家具などの転倒防止策」(43.2%)、「避難所の確認」(41.2%)となった。「耐震性の確認」や「住まいの耐震化」については、それぞれ19.0%、9.1%にとどまった。
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