東京都は4月1日に組織改編し、都市整備局に住宅政策本部を設置する。同局の部署から切り出し、一定の執行権限を持つ「本部」に昇格させる。都の喫緊の課題である、空き家対策や住宅ストックの老朽化、セーフティネットの構築など、一連の住宅施策を加速し、機動的な展開を図りたい考えだ。
都によると、同局で住宅施策を担ってきた職員は約370人で、組織改正後は15~20人増加、390人前後になる見込み。今後、組織改編の一環で、局へ引き上げされる可能性も大きいという。
同本部の設置を巡っては、あらたしい党代表・音喜多駿議員が2月28日の都議会定例会の一般質問で、「空き家が増加し、都営住宅の見直しも指摘されるいま、一体的・総合的な政策が必要だ。組織が膨張することは、都政改革とも逆行する」と認識を示した上で、「議会承認が不要である本部で組織改編を行うことにも疑問を覚える。なぜ昨年末の方針を転換して、いま組織改編を行ったのか。住宅政策本部は都民にとって必要な組織改編なのか」と疑問を呈していた。
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