室内ドア専門メーカーの神谷コーポレーション(神奈川県横浜市)が、3月13〜16日にイタリア・ミラノで開催される建築・建材見本市「メイドエキスポ2019」に出展する。
メイドエキスポは、日本国内では「ミラノサローネ」ほど認知されていないものの、ミラノで隔年開催され、出展企業数1031社、来場者10万5000人を数える世界最大級の建築・建材イベント。
同社は日本のドアメーカーとして初めて参加、計6点の製品を展示する。今回の出展のために約3年前から準備を進めてきたという。
「ゼンスタイル」。今回の見本市に照準を合わせて開発したドアで、黄金比率を用いた格子組みデザインが特徴。「突き板の加工に日本の技術力の高さを感じてもらえるはず」(同社)。
「F/S(エフエス)」浮世絵バージョン。「エフエス」は素地のまま出荷し、好みに応じてクロスや黒板シートを貼ったり、絵をペインティングできるオリジナル性を表現できるドアで、2010年から発売する隠れた人気商品。今回は葛飾北斎や喜多川歌麿の浮世絵を塩ビクロスにプリント、引戸に貼った。
「オートマティックドア」。介護・車イス利用に限定せず、家庭でカジュアルに使える自動ドアとして開発。駆動機構はドア枠内に納められており、センサーに手をかざすだけで開閉する。ボタンやハンドルがないミニマムなデザインであると同時に、人・モノに当たると自動停止するなど安全性にもこだわった。
「ファイブクイーンズ」。5頭ぶんのカウハイド(牝牛本革)を使って職人が手張りしたフルハイトドア。「革製品のまちとして知られるミラノでもフェイクレザーのドアが大半で、見た目の高級感・重厚感がまったく違うので反応が楽しみ」(同社)。このほか、大型犬用のペットドアなども展示する。
出展のねらいは「オーナーさん(OB施主)に喜んでもらうため」と同社・田中多世さん。「数年前から『2019年に世界へ』という目標を掲げてきたが、当社が世界じゅうの人が集まる見本市に出て行くことで、日本にいるオーナーのみなさんに『やっぱり神谷を選んでよかった』『自分たちのドアメーカーがこんなに頑張っている』と改めて感じていただきたいという想いが出発点になっている」。
ドアメーカーでありながら、施主との直接的な接点・交流づくりを積極的に行なっている同社。具体的には、商品を購入したエンドユーザーを「プラチナメンバー」として会員登録し、2年間の無料修理保証の提供や、「夜会」と呼ぶイベントに招待して新商品に関する意見を聞くなど、ユニークな取り組みを続けている。
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