「中古住宅購入者」の割合が幅広い年代層で増えるなか、リフォーム平均予算額は戸建て・マンションともに減少している。一般社団法人住宅リフォーム推進協議会(リ推協、東京都千代田区)が2月28日発表した「住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する調査 第11回調査報告書」によると、リフォームの平均予算額は300万円未満の低予算層が増えたこともあり、戸建てが約269万円(前回=約292万円)、マンションが約262万円(同=約265万円)といずれも減少した。
築後10年未満の築浅住宅と築後30年以上の築古住宅でリフォーム平均予算額を比較した場合、戸建て、マンション共に築浅の方が高く、差額は戸建てで約25.1万円、マンションで127.6万円となった。また、年代別の平均予算額をみると、戸建て・マンション共に30才代が最も高くなっており、中古住宅購入や相続等のタイミングで大規模リフォームが行われている影響などが窺えた。
リフォーム予算が減少する一方、住宅の取得方法として「中古を購入した」という回答は幅広い年代層で増えており、特に戸建ての30才代で20.8%、マンションの40才代で43.8%と、若年代を中心に中古住宅購入に対する抵抗感が薄まっている様子が見られた。
そのほか、リフォームの動機については、築20年以上の築古住宅で戸建て・マンション共に “設備や機器の老朽・グレードアップ”が多かった。築10年未満の築浅住宅では、“家族の人数の変化や子の成長にともなって”、“好みの間取りやインテリアにしたい”、“特定の部屋を設けたい”など、ライフステージやライフスタイルの変化に伴う動機の割合が高かった。また、築浅住宅では“資産価値を高めたい”という割合が他層よりも高くなっていた。
リフォーム検討者が感じる不安や心配事では、「見積もりの相場や適正価格がわからない」が最も多かった。 次いで、業者に関連する不安要素として「施工が適正に行われるか」、「業者選び、手続きが面倒そう」、「いろいろな業者特徴を比較しにくい」などが高い割合を占めた。「不安や心配に思うことはない」という回答は1割に満たなかった。
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