ミサワホーム総合研究所(東京都杉並区)と産業技術総合研究所(東京都千代田区)は2月28日、スマートホームの安全性に関する国際標準規格の策定に向けた実証実験の結果を発表した。
同事業は、経済産業省の委託事業「省エネルギーに関する国際事業の獲得・普及促進事業」の一環。IoT機器単体では安全でも、複数のIoT機器を導入した場合に危険が起こることもあり、ミサワホームの展示場を使い、スマートホームの安全性を確保するため実証実験を行った。
ミサワホーム総合研究所は、複数のIoT機器を導入した場合に起きる課題として、室内に設置した各種センサー経由で蓄積される個人のデータを悪用するサイバー犯罪などを挙げる。例えば、顔認証カメラやAI機器等のデータからIDおよびパスワードの盗難やプライバシー暴露、脅迫・ストーカー犯罪などを想定する。
従来はそれぞれのIoT機器にセキュリティーソフトを導入したが、住宅内における各機器の窓口であるルーターに高性能なセキュリティーシステムをつけることで、悪質なサイバー攻撃を一括ブロックして、データの悪用を阻止することなどを実験で実証した。
実験の結果をもとに、ミサワホームでは安心安全なスマートホーム開発を進めていく。
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