住宅金融支援機構(東京都文京区)は2月26日、同機構が事務局を務める「マンションの価値向上に資する金融支援のあり方勉強会」での検討結果について報告書をとりまとめて公表した。金融インフラの整備の観点で特に重要な(1)管理組合のガバナンス機能低下への対応、(2)管理組合向け融資への民間金融機関の参入支援、(3)共用部分リフォームローンの商品性改善への対応、の3つの課題に対して、計7つの取り組みの方向性を整理したもの。
「管理組合のガバナンス機能低下」に対しては、再来年度からの実施を目指す“早期実施項目”として「修繕工事の必要性や金融の有用性を訴求する広報活動等」と「マンション版ライフサイクルシミュレーションの作成」に取り組むほか、中期的な視点での“継続検討項目”として「修繕工事等のモチベーション向上につながるメリットの検討」を行う。
「管理組合向け融資への民間金融機関の参入支援」については、“早期実施項目”として「管理組合向け融資に関する信用補完策の整備」への取組のほか、“継続検討項目”として「市場関係者のノウハウ等を活かしたサポート体制の検討」を行う。
「共用部分リフォームローンの商品性改善」の課題に対しては、“早期実行項目”として「融資手続の利便性向上」と「融資要件の見直し」に取り組むことを決めた。
同勉強会は来年度からの取組の実施に向けて発展的に解消し、新たに「マンションの価値向上に資する金融支援の実施協議会」を設立する。協議会の全体会の第1回目は今年4月を予定する。
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