パナソニックホームズ(大阪府豊中市)は、2018年11月から提供開始している都市型IoT住宅「CASART URBAN(カサート アーバン)」に生活情報提供デバイス「HomeX」を搭載し、全国販売を強化している。
HomeXは、IoTやクラウド、AIを活用した「くらしの統合プラットフォーム」の位置づけとなる。スマートホーム向けの通信規格「ECHONET Lite」や「DLNA」(Digital Living Network Alliance)など、既にある業界標準をベースに、くらしをアップデートしていくパナソニックが構築したオープンプラットフォームである。
「カサート アーバン」は、HomeXとのインターフェースデバイスである「HomeX Display」を玄関やリビング、寝室、子供部屋等に標準仕様で5台設置。マイクとスピーカーが内蔵されており、このデバイスを通じ各室から空調や照明、電動シャッター等を、生活シーンに合わせて一括操作できる。
HomeXを通して外部の情報サービスとの連携も進める。2019年度から趣味やショッピング、レストランなどの最新情報を、クラウドを通じて入手し、適切なタイミングで提供していくサービスを計画。洗面台では美容の情報を、キッチンでは料理の作り方を、調理器具と連動した動画で提供することなどを予定している。当初、標準仕様として提供をしていく。
HomeXをオープンプラットフォームとしたネットワークづくりとして、スタートアップ企業向けプログラム「HomeX CROSS VALUE STUDIO」も開始。サービスプロバイダーと共にくらしの価値創出を進めている。施主のライフスタイルに合わせて、くらしをアップデートできる住宅の新しい市場をめざす。
HomeX搭載の「カサート アーバン」は、参考価格4000万円(46坪・消費税別)。5月に新築1棟目が完成する予定。販売目標は、発売後1年で200棟。
2017年度のパナソニックホームズの戸建て住宅販売戸数は約5000戸で、集合住宅も約5000戸を販売、合計で約1万戸を供給している。
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