積水化学工業 住宅カンパニー (東京都港区虎ノ門)は、2017年10月に2000万円前後の新築ボリュームゾーンに向けて新2×6ユニット工法による木質系ユニット住宅グランツーユーVを発売。発売以来、順調に受注を伸ばし、2018年度は2300棟を超えるペースとなっている。2019年度は、1月に販売開始した「グランツーユーV-ZEH モデル」により年間2500棟の受注をめざす。
同社は木質系住宅市場でのシェア拡大のため、2018年10月から木質系住宅ブランドを「グランツーユーV」シリーズの1ブランドに統一、販売・生産・施工の効率化を図った。
ZEH 標準仕様の「グランツーユーV-ZEH モデル」の提供価格は本体価格で2000万円から2500万円を想定している。延べ床面積145m2で4kWhの蓄電システム、太陽光発電8.64kW、オリジナル全館換気システム「空気工房」を付けて坪65万円から提供する。対象は子育て世代を中心とする一次取得層。耐震等級3、断熱性能はUa値0.54W/m2・K。
2017年度のZEH普及率が約50%だった同社は、「グランツーユーV-ZEH モデル」の発売を契機に木質系でもZEH普及を強化し、ZEHナンバーワンを目指す。「グランツーユーV-ZEH モデル」では、今まで矩形の屋根パターンのみに限られていた片流れ屋根のバリエーションを拡充、プラン対応力を上げ提案しやすくした。南面の屋根面積を大きくすることで、一般的な切妻屋根と比べ約1.2倍の太陽光パネル搭載が可能になった。
同社のスマートパワーステーションを中心とした鉄骨系ユニット住宅の受注棟数は約9300棟。スマートパワーステーションはグランツーユーVと比べて坪当たり3~5万円ほど高めではあるが、大容量の太陽光システムが標準搭載でこちらも受注は好調という。
鉄骨系ユニット住宅のボリュームゾーンの受注棟数は落とすことなく、パワービルダーが存在感を増している木質市場でも積極的に売り上げ増加をめざす。
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