国土交通省は2月12日、ITを活用した重要事項説明(IT重説)に係る社会実験に関する検証検討会を開催し、今後の社会実験のスケジュールと法人間売買取引および賃貸取引の社会実験結果を報告した。個人の売買取引のIT重説の社会実験を2019年6月から1年間施行する。売買取引に関する重要事項説明書等の「書面の電子化」についても、2019年5月から3カ月間の社会実験を計画している。試験的運用となる実験の結果により、今後、個人の売買取引に対するIT重説導入の方向性を定める。
賃貸取引におけるIT重説は、2017年10月から本格開始されている。報告によると、IT重説による賃貸取引実施件数は2017年10月から3カ月で、2万5607件。IT重説に係るトラブルはなかったという。また、IT重説の利便性について、検討会の委員から「高評価できる」との発言もあった。
法人間売買取引の社会実験は、2015年8月から2年11カ月で実施件数は3件にとどまった。法人間売買取引に関しては、本格運用に関する判断がしがたく、今後とも社会実験を継続することになった。
次回の検討会は8月以降を予定する。
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