東京・愛知を中心に事業展開するネクストイノベーション(東京都新宿区)は、2018年8月からフランチャイズネットワーク(FC)展開している「ネクストハウス」の加盟工務店数を2019年は10社、3年後30社をめざす。
「ネクストハウス」は耐震性能等級3、断熱性能等級4(地域区分6でUa値0.87W/m2・K)、劣化対策等級3、維持管理対策等級3の住宅性能を持ち、住宅価格は坪あたり平均45万円。間取りに合わせたセミオーダ―住宅で、躯体仕様はZEH対応を可能にし床面積36坪の場合、本体価格1512万円(太陽光パネル設備は含まない)で提供することができる。
住宅性能を高めながらコストダウンするために、ZEHや長期優良住宅などの申請書類作成をフィリピンにある同社子会社FITを活用。このFITはグループ外の企業からの設計受託も行っており、日本で行う場合と比較し30%のコスト削減を実現している。また、建材設備メーカーと同社が業務提携し「ネクストハウス」加盟工務店は特別価格で住宅資材を購入できるようにしている。
建物の見積もりを面積単位で行うオリジナルオーダーシステムを採用することで、30分前後で見積もりを行うことができる。 建物の建築面積をグリッドに置き換え、必要項目と数量をメニューから選択し、 カスタマイズ価格を加算することで、オーダー金額を算出している。一般的な工務店では営業、設計、インテリアコーディネーター、積算の4人で行うところをオリジナルオーダーシステムにより、同社では1人で完結できる。これにより人件費コストを大幅に削減している。
販売対象は30代の一次取得層。集客は総合展示場に出展し、専任営業社員3人ほどで年間30棟の成約をめざすビジネスモデルとなる。出展料などの固定費はかかるが、人件費など経費全体を効率化して新築成約のスピードを速める販売ノウハウを本部が提供する。1加盟工務店あたり年間売り上げ5~6億円を目標に3年で黒字経営をめざす。
FC加盟会社ひかりハウジング(岐阜県多治見市) は2018年9月に総合展示場に出展し、10月68組、11月49組の集客で、出展翌月から成約に結び付けている。
加盟金やロイヤリティの他に、総合住宅展示場への出展料がかかるため、「2~3年は事業拡大に投資できる余力のある地域中堅工務店が加盟しやすい」(FC本部)。現在、5社が加盟している。
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