都内全域で不動産売買仲介を手掛ける価値住宅(東京都渋谷区)は、リフォーム事業を行う田邊エネソシア(長野県東御市)と連携し、同社の長野支店となる「リフォームショップ内不動産店舗」(長野県東御市)を開設した。リフォーム業者と同一敷地内で営業することで、「リフォーム業に付随して発生する不動産売買に関する相談」と「不動産売買に付随するリフォーム相談」のワンストップ対応を可能とする。
近年、住宅所有者の高齢化や空き家率の増加に伴い、特に地方都市では自然発生的に中古住宅の市場への供給量が増加している。国土交通省による「中古住宅・リフォームトータルプラン」に基づいて中古住宅市場の整備が進められているものの、「不動産業界」と「リフォーム業」の協業がないために、建物の利活用の可否も不明なただのストック住宅としてオンライン上に掲載されている物件が多い。そういった背景の中、同社では、全国の宅建業者とともに不動産売却専門のネットワーク「売却の窓口」を展開し、売却時インスペクションの実施による情報公開や、既存住宅売買瑕疵保険の積極的な付保など様々なサービスを提供することで、中古住宅流通の適正化に取り組んできた。今回、その取り組みにおける直営店舗として、空き家率が全国で2番目に高い長野県で活動しているリフォーム業者と連携し、リフォーム店内での営業を開始。リフォーム業に付随して消費者からの相談が激増しているという空き家問題などへ時間差なく対応する。
「リフォームショップ内不動産店舗」では、建物状況調査(インスペクション)の実施やVRによるリフォームプランの作成などを提供することで、購入検討者の中古住宅に対するイメージアップを図るとともに、購入後のリフォームイメージと費用感を明確にするという。また、購入者に対しても、購入物件に対するリフォームプランのスピード作成および一気通貫での対応窓口を提供。資金計画も含め、「中古住宅購入からリフォーム」という一連の流れにワンストップで対応する。
今後も、ネットワーク事業の加盟店がないエリアを中心に、同じような直営展開を推進していく。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。