経済産業省は8月10日、安心できる「ライフエンディング・ステージ」の実現に向けた方策を検討する研究会(委員長:嶋根克己専修大学教授)がまとめた報告書を公表した。
「ライフエンディング・ステージ」とは、人生の終末や死別後に備えた生前からの準備を行うことと、死別後に遺族などが生活の再構築を行う時期をあわせた領域として定義される新しいライフステージ。同研究会は、超高齢化、人口減少などによる共同体の弱体化により、孤独死などの社会問題が顕在化するなか、この「ライフエンディング・ステージ」を充実したものにするための検討を行うことを目的に立ち上げられた。
報告書では、ライフエンドとその後に備えた「準備」への意識改革や情報発信の重要性を強調。あわせて充実した「ライフエンディング・ステージ」の創出と、それを支援する産業(ライフエンディング産業)の創出、環境整備の必要性を指摘した。住宅については「高齢になっても現在の住宅に住み続けたいと考える傾向がある」など、ライフエンディング・ステージを支える重要な要素と位置づけられている。
今年度は、ライフエンディング・ステージを迎えるための消費者向けガイドブックの作成や、大規模災害などの緊急対応体制の整備に向けた検討などを行っていく。
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