リクルート住まいカンパニー(東京都港区)は12月17日、住まい領域における2019年のトレンド予測を発表した。都心と田舎の2拠点生活(デュアルライフ)を楽しむ人「デュアラー」が増え、当たり前になっていくという。
かつてのデュアルライフは、富裕層やリタイヤ組などが別荘を持ち優雅に暮らすというスタイルが中心だったのが、現代では20~30代のファミリー層が、安価なシェアハウスや空き家を使って郊外の暮らしを気軽に楽しむというスタイルが増えてきているという。
その背景として、現代の住まいが東京を中心に、利便性を重視した都心部のマンションが選ばれるようになってきており、自宅に癒しの要素が減ってきていることがあるという。また、シェア意識の高まりや、民泊の合法化、空き家の増加などで、2拠点目を安く手に入れることができるようになってきており、一般の人でも2拠点目を持ちたいという意識が高まっているという。
同社が行った調査によると、現代のデュアラーの5割超を20~30代が占め、年収800万円未満の世帯が約半数を占める。同社ではこうしたデュアラーを目的別に、「趣味満喫」「プレ移住」「自然癒され」「のびのび子育て」「ふるさと」「地域貢献」型の6つに分類。新しいデュアルライフが広がっているとする。
●デュアラーの類型
現在のデュアルライフの実施者は1.3%だが、意向者は14%おり、推計1100万人の市場があるとする。デュアルライフの実施前後で生活の満足度をきいたところ、74%がポジティブな評価をしていた。都会暮らしと田舎暮らしを拠点を変えて楽しむライフスタイルが広がっていきそうだ。
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