YKKAP(東京都千代田区)は、アルティザン建築工房(札幌市)と共働し、同社が展開する戸建て住宅リノベーション事業として、同社商品を活用した性能向上リノベーションを実証するプロジェクト物件「北海道の家」を竣工した。ZEHを上回り、ライフサイクル全体のCO2収支をマイナスとするLCCM住宅相当の性能を実現したという。
同プロジェクトでは、札幌市内の築38年の木造住宅をリノベーションし、「断熱」と「耐震」を北海道の一般的な新築住宅の性能を上回るレベルへと改修。熱の流出入が最も多い窓とドアを、高性能トリプルガラス樹脂窓「APW430」と高断熱玄関ドア「イノベストD70」に入れ替えたことで、改修後のUA値は0.18W/m2・K。断熱性能が改修前の約4.5倍に向上したという。耐震性向上に対しては、開口部耐震商品「FRAMEII」を採用。窓を減らさずに開口部の耐力壁量を増やしたことなどで、耐震等級3相当の強度まで高めたという(改修後の上部構造評点1.53)。
同物件は2019年4月末まで、両社のコンセプトハウスとして事業者向けにも公開。ノウハウ提供や啓発、地域への情報発信に活用したうえで、販売後もエネルギー収支や光熱費の定点観測など、性能向上リノベーションの実証を行う予定だという。
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