日本バウビオロギー研究会(BIJ、事務局:群馬県前橋市前橋工科大学内)は今年10月、バウビオロギー(建築生物学)を体系的に学ぶ通信講座を開講。本格的な専門家の養成に乗り出す。
ドイツの研究機関・バウビオロギー+エコロジー研究所ノイボイエルン(IBN)が30年来実施している教育制度を、ライセンス契約にもとづき日本で実施するもの。通信講座の修了者には「バウビオローゲ(建築生物学者)BIJ」の資格が与えられる。
第1期の開講は今年10月1日で、定員は30人。以降、半年ごと(4月、10月)に開講し、受講者は2年間のコースを学ぶ。
コースは3クールから成り、1クールは8カ月。1カ月に1冊ずつ送られてくる教材(テキスト)を読み込み、自習することが基本だ。が、テキスト巻末に確認問題が添付され、これを各月の第1週に提出すれば添削指導が受けられる。
また、それぞれのクールの最終週末(土日)にはスクーリング(オープン講座)が開かれ、2年間のコースの間にそこへ3回参加することが必要になる。第3クールのスクーリング最終日は筆記試験で、合格するとバウビオローゲBIJに認定されるしくみだ。
バウビオロギーは、人間と居住環境をめぐる包括的な学問といわれる。テキストは全25巻・2000ページから成り、内容もバウビオロギー入門にはじまり環境と立地、建築工法、居住生理学、建材と部位のエコ収支――など幅広い。
同研究会代表を務める前橋工科大学の石川恒夫准教授は「バウビオロギーの学びは膨大だが、受講者はそれぞれの関心や予備知識に応じてテキストから重点個所を探していけばいい」と指摘。建築関係者だけでなく医師や教師、行政マン、金融スタッフなど多様な分野からの参加を呼びかける。
第1期の受講申し込みは7月1日から、受講料は24万円(1クール8万円×3クール)。18歳以上であれば誰でも受講でき、同研究会会員や学生、夫婦での受講、1企業からの複数受講には割引がある。詳細は同研究会ホームページで。
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