LIXIL(東京都千代田区)は11月6日、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(ゲイツ財団、アメリカ)と世界初の家庭向け「Reinvented Toilet」の試験導入に向けたパートナーシップを締結したと発表した。
同社は、下水道設備が必要な水洗トイレは普及が難しい地域があるとして、排泄物を処理する仕組みのオフグリッド仕様のトイレシステムを開発。試作品は2つ以上のマーケットへ試験導入することを視野に入れており、富裕層も含めた世界の約45億人すべての人を対象にしたプロトタイプの開発を目指す。同システムは、多くの人びとの衛生環境を改善するだけでなく、安全で快適な新たなソリューションとして変革を促すことが期待されている。
同社はゲイツ財団とともに、これまでゲイツ財団が培ってきた市場調査や消費者の嗜好に基づき、使用方法やデザイン、仕様、商業取引についてのガイダンスを提供。今後、技術、デザイン、商品開発の専門家チームを結成し、世界中の民間企業と協働しながら試作品トイレの開発をリードしていくという。
今回開発したシステムは、同社の開発途上国向け簡易式トイレ「SATO」ブランドに属している。同ブランドはゲイツ財団の資金助成を受けて開発が進められ、180万台以上が出荷されている。
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