BIMで使われる建材や設備などの製品データライブラリーの整備を進めるBIMライブラリーコンソーシアム(BLC)は10月4日、東京都内で臨時総会を開き、データの標準的な仕様を定めた「BIMオブジェクト標準」を決定した。国土交通省はBIMの普及を建設産業の生産性向上のための重点施策のひとつとして位置付けおり、活用を促進するためにも偏りなくだれでも利用できるデータ仕様の標準化が急がれていた。今後、この標準仕様に基づき各社がライブラリーの充実を図っていく。
BIMのデータには、単に建築材料・設備機器の形状情報だけでなく、耐久性、エネルギー使用に関する情報なども含まれる。情報を統一的な仕様で整備することで、さまざまな事業者が関わることができるようになり、建設から利用、改修などいろいろな機会で効率的な情報のやり取りができるようになる。
日本におけるBIM活用は大手建設会社を中心に進んではいるものの、米国や英国、シンガポールなどBIM先進国に比べると遅れている。BIMの活用を進めるうえでも、豊富なライブラリーの構築は欠かせず、今回の仕様統一により、データ整備が進むことが期待される。
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