国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研、東京都千代田区)知能システム研究部門ヒューマノイド研究グループはこのほど、人間の重労働作業や危険な環境での作業を自律的に代替することを目指した人間型ロボットの試作機HRP-5Pを開発した。
同機はHRPシリーズの技術を継承しながら最新のハードウエア技術を活用した身長182cm、体重101kgの人間型ロボットで、HRPシリーズ最高の身体能力を備える。環境計測・物体認識技術、全身動作計画・制御技術、タスク記述・実行管理技術、高信頼システム化技術からなるロボット知能を搭載することで、建築現場での代表的な重労働作業である石膏ボード施工の自律的な遂行を実現。石膏ボード(1820×910×10mm、 約11kg)やコンパネ(1800×900×12mm、約13kg)のような大きな対象物の両腕でのハンドリングが可能となった。
同研究所は今後、HRP-5Pを産学連携の開発プラットフォームとして活用することにより、建築現場などの大型構造物組立での人間型ロボット実用化に向けた研究開発を加速する。今回開発した技術の一部は10月17日~21日に東京ビッグサイトで開催されるWorld Robot Expo2018で静態展示を行う。
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