キッズデザイン協議会(東京都港区、山本正已会長)は9月25日、「第12回キッズデザイン賞」を受賞した252点の中から、最優秀賞、優秀賞など優秀作品33点を発表した。今年はアプリケーション・サービス部門が新設され、全体で468点の応募があった。
最優秀賞である内閣総理大臣賞にはYKK(東京都千代田区)のファスナー「QuickFree」が選ばれた。操作性の向上により子どもが一人でも衣類の脱着ができるだけでなく、左右に一定の力が加わるとスライダーが外れてファスナーが開く開放機能を備えた。これにより遊具やドアノブに引っかかったなど万一の時にはファスナーが外れて事故を防ぐことができる。
住宅関連では、YKK AP(東京都千代田区)の「ルシアス バルコニー」が審査委員長特別賞を、積水ハウス(大阪市北区)の「トモイエ 共働きファミリーが暮らす家」、東京都住宅供給公社の「向原住宅団地再生事業」が奨励賞を受賞した。
「ルシアス バルコニー」はアルミユニット式のバルコニーで、子どものよじ登りや、モノの落下事故を防止する寸法設定や形状配慮などがなされていることで、毎年起こるベランダからの子どもの落下事故を防ぐ。「トモイエ 共働きファミリーが暮らす家」は、母親だけに負担がいきがちな共働きファミリーが家族みんなで楽しく効率よく家事をこなし日々の負担を軽減できるような間取りや空間、収納、設備を備え、家族全員が参加しやすい工夫を随所に施した。
また、美濃加茂市・可茂森林組合・椿洞ものづくり研究所・丸七ヒダ川ウッド・美濃加茂市立山之上小学校の「アベマキ学校机プロジェクト」は特別賞を受賞。加工が難しく放置林の材となっていたアベマキ材を小学校の机の天板として活用。児童が伐採から製材、加工を見学・体験した。子どもたちの環境教育だけでなく、毎年繰り返すことで継続的な里山整備にもつながるとした。
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