積水化学工業(大阪市)住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所(東京都千代田区)は9月20日、共働き子育て世帯の25~39歳の男女を対象に実施した生活・意識に関する実態調査の結果を発表した。住まいにどんなスペースがあるといいかを聞いたところ、持ち家の注文・分譲住宅に住んでいるママは、ひとりで過ごすことができる「ママコーナー」と答えた人が最も多く、賃貸のマンション・アパートに住んでいるママは「ぐっすり眠れる寝室」が最も多いという結果になった。どちらの居住形態でも、共働きママは仕事と家事を両立させているため、ゆっくりできるスペースを求めていることがうかがえる。
家事負担の状況について聞いたところ、平日の場合、ママは「2~4時間未満」(45.4%)が最も多かったのに対し、パパは「10分~2時間未満」(56.2%)という結果になった。休日の場合は、ママが「4時間以上」(51.6%)、パパは「2~4時間未満」(38.1%)となり、いずれにしてもママの家事負担が大きいことがわかる。家事ついては、持ち家・賃貸ともに洗濯物を干す場所にこだわるママが多く、住まいにあるといいスペースとして、56.7%が「屋根のあるバルコニー」、48.4%が「室内干し専用スペース」と回答。ニーズの高さを確認することができる。
「理想の休日」について聞いたところ、ママは「自宅で一人でゆっくりしたい」(42.8%)、「一切家事をせずくつろいで過ごしたい」(31.2%)、「外出して一人で過ごしたい」(20.2%)の順になり、「ひとりで」「家事をせず」過ごしたい傾向が見られた。パパは、「自宅で家族とゆっくり過ごしたい」(44.7%)が最も多く、休日の過ごし方の理想に大きな違いが見られた。
子ども達だけで留守番させる世帯が心配に感じていることは、「大地震や停電」「知らない人との接触」「戸締まり」がトップ3となった。停電時に太陽光発電や蓄電池を活用して電気を復旧させる仕組みや、スマートフォンと連携させた来客・戸締まり対応などの対策が必要だと考えられる。
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