大建工業(大阪市)は、エアコンの風を壁内ダクトを通じて床下パネルに送り、自然な暖かさ・涼しさを室内に与える全空気式の床輻射冷暖房システム「ユカリラ(YFPシステム)」の全国販売をスタートした。
N・SETがシステムを開発、大建工業はその構成部材である「ユカリラふく射パネル」を製造・販売する。2016年12月から一部地域で試験販売を行ってきたが、このほど販売体制が整ったという。
ユカリラのしくみは[下図]の通り。
エアコンの温風/冷風をダクトを通して床下にある「ユカリラふく射パネル」に送り込み、温風/冷風がパネル内を通る間に熱がパネル表面の金属板に伝えられ、床仕上げ材の表面から輻射熱として暖かさ・涼しさを室内に届ける。
室内に風を発生させないためホコリやウイルスを巻き上げにくく、輻射熱によっておだやかに熱の伝達を行うため急激な温度変化にともなう体への負担を抑えるという。
エアコンの設定温度は冷房なら28度、暖房なら20度で十分な快適さが実感できるとし、広い部屋や天井が高い空間でも温度ムラを解消。また、床下に風を送るため、壁や間仕切りに関係なく、トイレ・脱衣所を含む複数の部屋を1つのエアコンでまかなうことができる。
材工概算価格は6万2000円/m2。
「ユカリラふく射パネル」の基材はパーティクルボードで、流路部分はPP板、表面は金属板。
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