飛島建設(東京都港区)、住友林業(東京都千代田区)、ミサワホーム(東京都新宿区)の3社は、戸建て住宅等への使用を想定した新しい軟弱地盤対策工法として、木材を活用する「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック(LP-SoC)工法」の共同開発を進めている。今年1月26日には一般財団法人日本建築センター(BCJ、東京都千代田区)から、木材を活用した地盤補強工法として初となる評定を取得。このほど、評定に係る各種手続きを完了し、最終図書がBCJに受理された。
LP-SoC工法では、軟弱な粘性土地盤のほか、砂地盤との互層地盤なども含む軟弱地盤に建築する戸建て住宅等への使用を想定し、スウェーデン式サウンディング試験結果を用いた丸太単体での許容鉛直支持力の算定式を構築。小規模建築物の地盤補強に用いられる一般的な許容鉛直支持力の算定式に、評定で認められた係数をかけることにより、丸太を用いた場合の鉛直支持力は従来よりも大きく見ることができるようになる。
3社による今回のBCJ評定取得は、地中における丸太単体の鉛直支持力の設計手法、施工方法、現場品質管理方法に関するもの。今後、丸太頭部の処理方法や継ぎ丸太への対応、住宅地等における平面的な地盤補強の設計方法および品質管理方法を課題として研究開発を進め、次ステップの評定を取得し、2019年度の実用化を目指す。
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