住友理工(名古屋市)はこのほど、木造住宅用制震システム「TRCダンパー」の理解を深めるための動画パンフレットを作成し、工務店への貸し出しを開始した。消費税引き上げを前に、今年から来年にかけて建設ラッシュが起こる可能性があるとし、その際に欠かせない地震対策のひとつとして提案をすすめていく。
「TRCダンパー」は、特殊粘弾性ゴムをダンパーに入れ伸び縮みさせることで、地震エネルギーを熱エネルギーに変換、吸収する。家の筋交い部分に設置することで、耐震だけでなく、制震の効果によって地震による建物の変位を最大約50%減少させることができ、繰り返しの揺れにも効果が期待できるという。動画には建物の振動を低減させる制震の仕組みなどが収録されている。
2016年に発生した熊本地震で制震への関心が高まった。同社への問い合わせも増え、2017年度にはTRCダンパーを設置した家屋が2万戸を超えたという。TRCダンパーの価格は1本10万円(設計価格)で、10坪あたり1本が目安。
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