国土交通省は8月1日、まちづくり活動の財源を確保しやすくするための手法をまとめたガイドラインを公開した。国や自治体の財政状況がひっ迫するなか、民間主導の地域活性化の取り組みを後押しするのがねらい。国交省はガイドラインの周知をはかり、効率的な民間主導のまちづくり活動を促していく。
民間のまちづくり活動の最も大きな課題の一つが財源問題。活用に必要な資金が確保できずに、活動が思うように進まないといったケースが少なくない。ガイドラインでは、財源の確保に向けた具体的な提案として、活用できる財源を例示するとともに、まちづくり活動に必要な資金を効率的に分配する「再分配法人」の仕組みを紹介している。
まちづくり活動は、一つのエリアで複数の団体が、個別に行っていることが少なくない。その場合、団体ごとに確保できる資金量と活動量が見合わず、ある団体では資金が不足しているが、ある団体では余っているケースが少なくない。こうしたミスマッチが生じると、結果的にまちづくり活動が十分に行われないことになる。ガイドラインでは、まちづくり活動のための財源をいったん、市区町村が指定する一般社団法人など(再分配法人)に集め、活動量に応じて適切に資金を再分配することを提案する。
●各団体が個別に資金を調達し活動するケースでありがちなミスマッチ
●再分配法人により、活動量に応じて資金を分配した場合
※図はガイドラインから引用
ガイドラインでは、この再分配法人の設立・運営の留意点などわかりやすく解説。課税関係なども法人種別ごとに整理し、明示している。
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