LIXIL(東京都千代田区)は7月26日、ユニセフ(本部:ニューヨーク、ヘンリエッタ・フォア事務局長)と衛生環境の改善に向けたパートナーシップを締結した。劣悪な衛生環境に苦しむ発展途上国の人々を対象にトイレ市場を確立し、低価格でトイレを提供する。2021年までに約2億5千万人への普及を目指す。まずは、エチオピア、ケニア、タンザニアの3ヵ国で開始する。
同社の簡易式トイレ「SATO」を発展途上国で販売する。ユニセフによると、世界では約23億人が安全で衛生的でない環境で生活している。このうち約8億9200万人が「自宅にトイレがない」などの理由で屋外での排泄を余儀なくされ、衛生環境の悪化で毎日約800人もの5歳未満の子どもたちが命を落としている。
同社とユニセフは現地で安全で衛生的なトイレの必要性を広く訴え、「SATO」を普及させていく。
同社によると同製品はこれまで15ヵ国以上で約900万人に提供してきたが、単価が低く赤字だという。同日の記者会見で瀬戸欣哉社長は「長く継続していくためにも、単体(SATO)で利益を出したい」と述べた。一方、会見に同席したユニセフのシャネル・ホール事務局次長は「持続可能な形で衛生環境の改善に取り組み、世界中の子どもたちへ健康で安全な毎日を届けたい」と語った。
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