矢野経済研究所(東京都中野区)は6月21日、既存住宅インスペクション(住宅診断・検査)市場の調査結果を発表した。2017年度の既存住宅インスペクションの市場規模は、件数ベースで5万2500件を見込み、2018年度は6万1400件になると予測している。
2018年4月より改正宅地建物取引業法が施行され、建物状況調査の告知・斡旋が義務化されたことから、インスペクションの認知向上と需要の増加が期待されており、市場は拡大すると考えられる。
「売り主主体」のインスペクションでは、不動産事業者がサービスの一環としておこなうなど活用を積極化させており、インスペクション事業者の取扱案件も増加傾向にある。
一般消費者が主要顧客である「買い主主体」のインスペクションでは、中古住宅への品質意識の高まりから、件数ベースで年率10%程度の成長率で推移。インスペクター確保の問題から、一部需要に応えられないながらも多くの事業者が診断・検査業務を進めており、今後も同水準の成長を維持していくと予測される。
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