ブロックチェーン技術を活用した不動産取引のクラウド・プラットフォームを展開する「i-house.com」(本社=香港)は4月26日、長野県軽井沢町発地で計画される「軽井宅(かるいたく)タイムシェアリゾート開発プロジェクト」との提携を発表した。同日、プロジェクト責任者となるバガテル(長野県軽井沢町、代表取締役=瀬島龍也氏)との戦略提携発表会を都内で開催した。
「i-house.com」は、中国・福建省出身の事業家・呉友平(Ricky Ng)氏が2017年に香港で立ち上げた、ブロックチェーン技術を活用したグローバルな不動産管理システム。スマートコントラクトによる不動産所有者および金融機関との契約とトークン発行によって不動産資産を分割し、より小口の投資と資産の流動性向上を実現する。ブロックチェーン技術が持つ改ざん不可能な性質によって取引の透明性も確保する。
「軽井宅タイムシェアリゾート開発プロジェクト」は、軽井沢町のホテル「RUZE Villa(ルゼ・ヴィラ)」を経営するバガテルがプロジェクト責任者となって同町大字発地で展開するホテル開発プロジェクト。開発予定地は、町営の農産物等直売施設「軽井沢発地市庭」やレストランなどが開設され、長野県内の住宅地域では公示価格の上昇率が最も高い地域。開発地の敷地面積は4万560m2。ヴィラ棟(9棟)とホテルの合計59戸で構成される。ヴィラ棟の竣工は2020年12月。全体では2021年5月の完成を目指す。
同プロジェクトの販売を「i-house.com」が本格的に行う。第1期先行販売は4月9日~25日に「i-house.com」公式プラットフォームで完了したとしている。「i-house.com」とバガテルは今後、同プロジェクトの詳細を検討していく。
来日した呉氏は「ブロックチェーンの発展は始まったばかり。今回のプロジェクトは第一歩であり、i-houseジャパンを立ち上げたことで、日本での展開を加速する。世界的には、今後1年で15~20のプロジェクトを計画している」と語った。
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