住宅の温熱環境に対する魅力は性別によってかなり差があることがわかった。旭化成建材(東京都千代田区)快適空間研究所と旭リサーチセンター(東京都千代田区)ハビトゥス研究所が、首都大学東京、駒沢女子大学と共同で行った調査の結果だ。
温熱環境が良い住宅で魅力に感じることを男女別でみると、「家のどの場所にいても快適に過ごせる」では男性36.3%に対し、女性53.3%と17ポイントの差がついた。「健康的に体調良く過ごせる」という項目についても男性56.8%に対し、女性65.6%、「暑さ・寒さのストレスがなくなる」でも男性が36.9%、女性が47.0%と、ともに10ポイント近い差があった。女性の方が男性よりも温熱環境に魅力を感じていた。温熱環境の向上により、男性よりも女性の方がさまざまな家事行動が楽になるとイメージしていることが影響しているようだ。
実際、窓ガラスの断熱性能と家事行動との関係を見ると「家の中が暑くて料理をするのが億劫に感じる」比率は、シングルガラスの住まい(グラフ クラスA)は60.3%だったが、Low-Eペアガラス+トリプルガラスの住まい(同クラスC)の人は32.5%だった。
温熱環境の良さが女性にとって住まいの魅力になることを示す結果だ。
調査期間は2017年9月1~5日。調査対象地域は北海道、宮城県、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)、中京圏(愛知県・三重県・岐阜県・静岡県)、北陸(富山県・石川県・福井県)、阪神圏(京都府・大阪府・兵庫県・奈良県)、山陽・四国(岡山県・広島県・香川県・愛媛県)、福岡県、宮崎県・鹿児島県、沖縄県の26都道府県、10地域。
●調査結果
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