国土交通省は3月29日、これまでよりも薄い層構成のCLTなどが使えるように構造計算に必要な基準強度を追加した告示を、公布・施行した。これにより建物に応じた合理的な設計や、軒先やけらばの断面を薄くして意匠性を高めることなどが可能になった。設計の自由度が増し、CLTの利用を後押しする。
CLTを用いた建築物は、2016年に一般的設計法が制定されたことにより、個別に大臣認定を受けずに建築することが可能になった。しかし、構造計算に必要なCLTの基準強度の整備は現在進行中で、床や屋根に使用できる層構成は限られている。今回、薄いCLTの実験結果から使える層構成が増えた。
具体的には、積層方向かつ強軸方向については、5層5プライ、5層7プライに加え、3層3プライと3層4プライの基準強度が、積層方向かつ弱軸方向については3層3プライ、3層4プライ、7層7プライに加え、5層5プライと5層7プライの基準強度が定められた。
現在、より厚いCLTが使えるように実験などが進んでいる。
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