断熱性能とエネルギー設備のトータルで省エネ性能がすぐれた住宅をたたえる「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」2017(主催:一般財団法人日本開発センター)の表彰式が3月28日、東京・霞が関で開催された。受賞した工務店・ハウスメーカーの関係者など約250人が参加した。審査委員長の坂本雄三・東京大学名誉教授は講評で、全体的に質の向上が進んでいるとしたうえで、2017年の傾向として定量的な評価が難しい省エネルギー技術・手法の導入や普及への取り組みに力をいれた応募者が増えてきていることを紹介した。
応募数自体は前回に比べ微増だったが、性能の高い住宅が多く受賞作品が増えた。大賞4件のほか、特別優秀賞63件、優秀賞137件が選ばれた。また、積極的に取り組む企業などをたたえる賞として優秀賞以上の受賞者なかから、貢献賞2件、技術賞1件、特別優秀企業賞31件、優秀企業賞46件、審査委員賞2件が選ばれた。
今後の省エネ化の取り組みについて、審査員の秋元孝之・芝浦工大教授は、ZEH化が難しい建売住宅での取り組みに期待を寄せた。同じく審査員の寺尾三上建築事務所代表取締役の寺尾信子氏は、性能面だけでの高度化には限界を感じているとし、性能以外での特徴を社会が求めるようになると話した。
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