建築基準法の一部改正により6月20日から施行される構造計算適合性判定(ピアチェック)制度の創設にともない、国土交通省は、4月26日までに実施した構造計算適合性判定員の候補者に対する講習会で講習終了後に実施した実技演習の結果を公表した。
これまでの演習結果とあわせると、全受講者3354人のうち全体の46.5%に当たる1561人が「審査能力を有する」と判断された。
6月20日から施行される構造計算適合性判定制度では、高度な構造計算を要する建築物に対して構造計算の適合性判定を義務付ける。高さ13mまたは軒の高さが9mを超える木造建築物、限界耐力計算や許容応力度計算を行った建築物なども含まれる。
演習では◇荷重の数値が一般的な数値より小さいことに気づき、その具体的な原因を述べられたか◇耐力壁について恣意的に剛性低下をさせていることに気づいたか◇崩壊メカニズムに至っていない段階で定めたDs値(構造特性係数)を妥当でないと判断できたか◇固有周期を意図的に長く設定して地震力を小さくしていることに気づいたか◇ピロティ構造の地震字のねじれ震動など力学的な挙動を理解して構造上の特徴を記述できたか−などが問われた。
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