住友林業(東京都千代田区)の100%子会社で緑化事業を手掛ける住友林業緑化(東京都中野区)は3月13日、同社が植栽を担当した戸建て住宅団地「フォレストガーデン秦野」(神奈川県秦野市)が、企業の生物多様性に配慮した緑地づくりや管理・利用などを第三者評価・認証する「いきもの共生事業所認証」(ABINC(エイビンク)認証)を取得したと発表した。
ABINC認証制度は、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会が運用するもので、一般社団法人企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB、東京都品川区)が作成した「いきもの共生事業所推進ガイドライン」と「土地利用通信簿」を認証基準として使用する。2014年からオフィスビルと商業施設を対象に認証を開始し、集合住宅や工場へと対象を拡充。2017年度には戸建て住宅団地・街区版と物流施設版を新設した。
「フォレストガーデン秦野」の認証取得は、同制度の戸建て住宅団地・街区版の第1号となるもの。「生きものと共生できる緑のまちづくり」をコンセプトに展開する街づくりや、自生種をはじめ「ハーモニックプランツ」の手法による質の高い緑の実現など、先進的な取り組みが評価された。
また、今回の認証では、住宅地の中心に位置する公園にあり、昔から地域の人々に利用されてきた豊富な湧水を生かした、持続可能な水循環への配慮等が決め手となった。水辺には絶滅危惧種のホトケドジョウなど、多彩な水棲生物が生息し、カワセミも訪れ、現在も豊かな生態系が維持されている。
同社は今後、住民との勉強会・モニタリングを実施するほか、定期的に植栽維持管理をサポートし、継続的に豊かな住環境を創出し続けることで資産価値向上へのサポートを進める。
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