アトリエ・天工人(てくと)(東京都渋谷区)と奄美設計集団(鹿児島県奄美市)は、空き家問題や地域コミュニティの衰退、高齢化社会に対する取り組みとして「伝泊(でんぱく)」事業を推進している。
「伝泊」は「伝統的・伝説的な建築と集落と文化」を次の時代につなげるための宿泊施設。伝統的な構法で建てられた空き家を、水回りを中心にリノベーションして宿泊施設として蘇らせ、旅に物語を求める人と地域の人との出会いの場を提供する。地域には新たな雇用をもたらす。
これまで、映画「男はつらいよ」で登場した加計呂麻島の「リリーの家」など、鹿児島県奄美に5棟、新潟県佐渡島に1棟を運営しており、今後も新たな宿泊施設を加える予定。
両社の代表取締役を務める山下保博氏は奄美の出身。同地では、かつて地域コミュニティの中心だったスーパーマーケットの建物を改修し、高齢者・障がい者・地域住民・観光客が集える地域包括的コミュニティ施設を建設するプロジェクトも、同氏が発起人となって進めている。
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