経済産業省と環境省は2月9日、2018年度の集合住宅におけるZEH(ゼロエネルギー住宅)支援事業(両省担当分)の補助制度の概要を発表した。集合住宅版のZEH「ZEH-M」(仮称)を供給する建設業者を「ZEHデベロッパー」(仮称)として登録し、登録事業者が建設する「ZEH-M」に対して補助を行う。
ZEHデベロッパーは、集合住宅版のゼロエネルギー住宅の供給を進めるデベロッパーで、ZEH-Mの供給計画を策定し、供給実績の公表を行うことなどが求められる。
ZEH-Mに対する補助では、建物の階数により補助対象の基準を設ける考え。再生可能エネルギーの導入以外によるエネルギー削減率が20%以上であることを共通要件とし、再エネ分を含んだ削減率で差をつける。
具体的には、地上1~3階建て(低層)の場合は「Nearly ZEH-M」として、再エネを含んだ削減率が75%以上であることが要件。地上4、5階建て(中層)の場合は「ZEH-M Ready」として、同50%以上が補助対象。地上6階建て以上(高層)の場合は「ZEH-M Oriented」として、再エネ導入に関する要件は設けない。
補助率は、高層の場合が補助対象経費の3分の2以内(上限5億円/年、10億円/事業)、低層・中層の場合が、定額70万円X当該住棟に含まれる戸数(上限3億円/年、6億円/事業)。蓄電システムに3万円/kWh(上限30万円/戸または蓄電池に係る補助対象経費の3分の1)を補助する。事業は最長3年度までの複数年度事業を認める。
省エネルギー性能表示(BELS)を原則として申請初年度の事業完了までに取得・提出することや、入居者募集の広告等にBELSおよび「ZEH-Mマーク」(今後作成予定)を付与することも要件になる。
公募は棟単位での申請とし、審査方式を検討中。また、公募は1回を想定する。
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