旭化成(東京都千代田区)と旭化成ホームズ(東京都新宿区)は1月15日、国立研究開発法人防災科学技術研究所(茨城県つくば市)と、「極小アレイ微動観測を利用した建築物敷地別地震動予測システムの開発」の共同研究を開始したと発表した。
同研究は、防災科学技術研究所などが開発した、表層地盤ごとに異なる揺れやすさを推定する「極小アレイ微動観測」によって蓄積された地盤構造データをもとに、実際の地震時の地震動予測を行うもの。将来的には個別の敷地における地震動の予測に基づき、建築する建物に発生する建築物の損傷を推定するシステム(建築物ヘルスチェックシステム)の構築を視野に入れる。
今回の共同研究で、旭化成ホームズは住宅展示場約60カ所の敷地を「微動観測」のために提供するとともに、スマートフォンを用いた地震計を設置して地震発生時のデータ取得を行うことで、「微動観測データ」による敷地の地震動予測の有用性、正確性の検証を行う。
また今後、共同研究の成果を踏まえ、客の建設予定地で「微動観測」を実施し、その結果から想定される予測地震動を「地震ザブトン」で体験してもらうサービスの開発などを検討する。さらに、予測地震動データを、建物の揺れを軽減させ損傷を最小限に抑える設計や構造を検討することにも活かす。
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