YKK AP(東京都千代田区)は12月20日、同社本社で記者懇談会を開催した。代表取締役会長CEOの吉田忠裕氏、代表取締役社長の堀秀充氏をはじめ、同社役員が出席し、2017年度の事業概況報告などを行った。
2017年度のAP事業収支は、売上高が前年度比103%の4268億円、営業利益が同62億円減の214億円と「増収減益」を見込む。今年度は計画段階から地金の値上がり、円安などの要因により対前年度比23億円の減益を見込んでいたが、国内事業におけるシステム費用や、第3四半期に発覚した海外物件での38億円の損失を計上することで計画を39億円下回る減益見通しとした。
堀社長は国内事業を振り返り、「APW330防火窓」の耐熱強化複層ガラス仕様と「APW330」木目仕様の発売などに触れ、「APW330」樹脂窓の売り上げが対前年度比20%増となる見通しを示した。また、新たに発売したアルミ樹脂複合窓「エピソードNEO」が好調な売れ行きを示しており、将来的には、住宅分野においてアルミ樹脂複合窓と樹脂窓で売り上げ構成比の8割を目指す考えを示した。
また、同社は来年度の取り組みで、日本(黒部)、ドイツに続くR&D拠点として、蒸暑地域であるインドネシアに「YKK AP R&D Center」を開設する計画を発表した。既存施設内に開設するもので、当初は少人数の構成でスタートする想定。詳細は今後決定する。吉田会長は「アジアの蒸暑地域での窓のあり方をきちんと検討・研究して作り上げていきたい」「2018年は日本とインドネシアの国交がスタートして60周年を迎える。同国も日本の協力、展開を喜んでくれている」と抱負を語った。
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