建設・不動産関連の資格取得スクール「総合資格学院」を運営する総合資格(東京都新宿区)は12月11日、同月7日に合格発表された2017年度2級建築士設計製図試験について分析を発表した。同試験の受験者数は前年度比322人減の1万837人、合格者数は同157人減の5763人、合格率は同0.1ポイント増の53.2%だった。
合格者の主な属性では、「年齢別」で「24歳以下」が49.4%、「受験資格別」で「学歴のみ」が71.4%とどちらも過去最高の割合となったことを受けて、「学生時代から勉強をし、在学中または、入職後早い時期に2級建築士資格を取得する動きがトレンドからスタンダードへ変化している」と指摘。その背景として、「建設業界で懸案となっている技術者不足」に対し、「多くの企業が若年技術者の育成に力を入れており、早期の2級建築士資格取得を推進している」ことを挙げた。
試験の傾向としては、「ライフステージの変化や建物配置をふまえながら『主要な居室の配置を判断』していく『設計者としての判断力』が問われた試験」だったと分析。また、ランクIV(図面の未完成や失格要件)に該当する受験生の割合が前年度の12.5%に対して6.3%と少なかったことから、「他受験生よりも優れた図面 『プレゼン力のある図面を描き上げられたか』という点が合否の大きな要因になった」との見方を示した。
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