パナソニック エコソリューションズ社(大阪府門真市)は12月5日、パナソニックが従来保有していたプラズマディスプレイパネル(PDP)の開発・製造技術を応用することで、約6mmの薄さで業界最高クラスの断熱性能を有する真空断熱ガラスの開発および量産化に成功したと発表した。熱貫流率(Ug値)0.7(W/m2・K)を実現し、総厚約3cmのアルゴンガス入りトリプルガラスと同等以上の断熱性能となる。
同社は今回の真空断熱ガラス開発にあたり、PDPの開発・製造で培った「真空ガラスパネル製造技術」や、「気密性を維持する鉛フリーの封着材料技術」とともに、真空層内で発生するガスを吸着する薄型のガス吸着剤や、2枚のガラス間に0.1mm程度の隙間を形成する低熱伝導性材料などを新たに開発。さらに独自の工法により、ガラス表面の真空排気孔の封止部をなくし、フラットですっきりとした製品外観を実現した。
また、同ガラスは有害物質として規制されている鉛を一切使用していないため、環境面・安全面でも安心して使えるものとなっている。
同社は今回開発した真空断熱ガラスを、米国エネルギー省の規制強化対応として、完全子会社である冷凍・冷蔵ショーケースメーカー「ハスマン社」のコンビニ・スーパー向け屋内用自動ドアのガラスに先行納入する。
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