社会への貢献活動として行っている海岸の保全活動(ウミガメ放流会)
「7のWin(ウィン)」と「ドロフィーズ」
ふたつのスローガン
都田建設では現在、「7のWin(ウィン)」と「ドロフィーズ」というふたつのスローガンを掲げている。
「7つのWin」は、①地球環境②地域③パートナー企業④施主⑤仲間(社員)⑥会社⑦自分の幸せ―を表す。この7つすべてを同じ次元で大切にするという意識を持って行動することを、社員の判断基準としている。
「たとえば、お客様のためを思い事務所で一人遅くまでプランを練っていたとしても、膨大な光熱費を使って夜遅くまで仕事をすることは地球環境にとってマイナス。家族がいるならその家族にもマイナス。7つにとって良いことを常に考えながら行動をするよう律している」
設計しかり、事務しかり、工事しかり。すべての業務で考えるべき行動基準だと蓬台社長は強調する。
もうひとつの「ドロフィーズ」(DLoFre’s)は、同社が広めたいライフスタイル・人生観を集約した言葉だ。「D」はドリームから、「Lo」はラブから、「Fre」はフリー(自由)からとり、「‘s」にはそれを共有する仲間という意味が込められている。
「7つのWin」の考えに基づいて行動を決め(見直し)、「ドロフィーズ」というライフスタイル・人生観を広め、結果として、顧客そして社会を明るく楽しくする―この考え方こそが都田建設が提供する価値であり、それを顧客に感じてほしいと蓬台社長は考えている。「そのためのきっかけ・ツールとして、住宅という自分たちの得意な分野の商品を使う」という位置付けだ。
住宅を通して売りたいのはライフスタイルだ。
「きっかけは住宅商品であっても、商品がいいから契約してもらうのではなく、時間をかけて顧客と接点をもち、そのなかで自分たちの価値観を理解し共感していただきたい。そして同じドロフィーズの仲間となっていただき、共にその仲間を増やしていく。そんなことを日ごろから意識している」
営利企業という存在
こうした考え方を会社のあり方そのものにも反映している。
「企業が利益を求めて活動し存在することは、地球環境をはじめ周囲に大きな負荷をかけている。その負荷を自ら軽減するという意識がなければ、社会に迷惑をかける存在でしかない。事業を通してかけた負荷分の貢献をすることが必然的に求められる」
こうした意識から都田建設では様々な非営利活動を行っている。たとえば、同社では事務所や現場で使う電力のすべてを「グリーン電力証書」でオフセット。また井戸水を使うなど、環境負荷を軽減している。
地域貢献として夏祭りなどのイベントを開催したり、その祭りの出店などの売上げを福祉団体などに寄付。利益の1%を毎年、寄付することも「7つのWin」「ドロフィーズ」を広めるという意識から自然発生的に生まれてきた。寄付先は社員で相談して決める。
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