第10回のチェックポイント
●会社の強み=経営資源を見直す意味とは?
▢ 地域の一員である工務店は強力なポジショニングが可能
▢ ポジショニングとセグメントは常にセットで構築する
経営資源とセグメントのリフレーミングを行い、集客チャンネルの転換を図って独自のマーケット=コミュニティを獲得すべし
今回はマーケティングの構築で欠かすことができないLTV(顧客生涯価値)を中心とした埋もれた経営資源について書き進めました。住宅事業はストックビジネスであるという概念は以前から一般的にありますが、LTV を全て享受できている、もしくはその仕組みを持っている事業者は決して多くはありません。現場での顧客接点の強化、生涯顧客化とその繋がりを見直すことで未来の売り上げを見込めることがご理解頂けたのではないでしょうか。
次回はオフェンスとディフェンスのディフェンスの部分について。マーケティングの世界ではリスクリバーサルというと返金保証などをつけてハードルを下げることを指すことが一般的ですが、職人起業塾とこの連載では、信頼性をベースにするマーケティング構築の観点と、情報化による急激な変化への対応を踏まえて考察します。
高橋 剛志 たかはし・たけし
すみれ建築工房(神戸市)代表。大工。自身の苦しい経験から、職人が安心して将来設計を考えられる環境こそ工務店を強くすると実感。マーケティング理論を職人に教えることで、最大の顧客接点である職人自ら営業の役目を果たしてくれると実践し、広告・販促なしで5億円の売上を達成。社員向け勉強会からスタートした「職人起業塾」は、口コミで広がり他社社員、JBN阪神など多くのネットワークを巻き込む動きとなり国交省公認教育事業に認可されている。住宅に加え、 店舗設計も多く手掛ける。社員20人。
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