『新建ハウジング タブロイド版 11月30日号』
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ITシステムの導入により接客の効率化を進める住宅会社が増えてきている。背景にあるのは働き方改革だ。若年層の減少などで特に建設業界では人手を確保しにくい状況になっている。長時間労働の解消などで労働環境を改善し、働き手を確保することは業界にとって急務だ。
大きな流れは2つある。一つがマーケティングオートメーション(MA)と呼ばれる技術。マーケティング施策を自動化するというものだ。見込み客のホームページ上の動きを捕捉、データ化し、見込み客の熟度や関心を把握し、営業をサポートする。これら一連のマーケティング活動を自動化することで、より効率的に営業活動へと回す。広島県福山市の工務店ライフステージ(妹尾泰州社長)はさまざまなITシステムを導入したことで、見えなかった顧客の動きが見え、営業担当者が戦略的に、能動的に動くように変わったという。
もう一つはアプリの活用だ。アプリを使うことで顧客とのコミュニケーションの質を高めるのが狙いだ。生活者向け、事業者向け問わずさまざまな営業支援アプリが登場している。
静岡県藤枝市のハイホームス(杉村喜美雄社長)は自社の特徴のひとつである省エネ性能・断熱性能の高さを一般の人に理解してもらうために独自のアプリを開発した。
住宅営業に特化したコンサルティングを行っているインプライ(茨城県水戸市)は、営業上、重要な位置を占める初回接客を支援するアプリを開発。コンセプトは「最高の初回接客」だ。8000件のケースから抽出した“鉄板コンテンツ”を搭載し、住宅営業のツボを押さえた初回面談の実現をサポートする。
標準化で人材育成にも
こうしたシステムの導入が進んでいるのは、ひとつはシステムの導入費用が以前に比べて安くなり、導入しやすくなったという背景もある。が、システム化することで、人材の育成にも結び付くという理由もある。特に工務店の住宅営業は我流のケースが少なくない。だから、ベースとなる型がなく、属人的に行われている場合が多い。それがITによってシステム化されると、一定の型を身に着けることができる。スキルアップが望め、システム導入による効率化とあいまって、さらなる時短が期待できるというわけだ。
中小企業の弱点でもある人材育成も同時に解消できる可能性もあり、さらなるシステムの低廉化で導入が広がっていきそうだ。
⇒ 続きは『新建ハウジング タブロイド版 11月30日号』4・5面に掲載!
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