国土交通省は10月26日、30代若手中堅職員主導の政策立案プロジェクト「国土交通省 政策ベンチャー2030」を発足した。2030年のあるべき日本社会の姿を構想して具体策を示すことが目的。プロジェクトの発端は、生産性革命本部における石井啓一国交大臣からの中堅・若手職員による中長期的な国土交通行政のあり方に関する政策議論の場を立ち上げ指示によるもの。
今後、人口減少・超高齢化をはじめとした、人類がこれまで経験したことがない未曽有の変化、価値観の変容を迎える中で、この難局を乗り越えて未来を見据える必要があるとして、同プロジェクトは立ち上がった。発足式にあたり石井国交大臣からは「タブーなく大胆かつ柔軟に政策議論してほしい」と話した。
同プロジェクトの今後のスケジュールは2017年10月~2018年1月まで、2030年のあるべき日本社会を構想し、実現に向けた政策ニーズを探り出し、テーマごとに整理していく。2018年2月~6月の間、課題テーマごとにチーム分けし、国交省として今後長期的に取り組むべき「大胆な具体策」を示すこととしている。6月に提言を取りまとめる予定。
同プロジェクトでは現場での聞き取りを重視し、「1000人の声聴き行脚」を行う。
発足式での意見交流では、若手職員から、日本の課題を克服するためにはまず国交省自らが変わる必要があるとの声が噴出した。さらに「政策立案のスピード感が求められる」「従来、民間にはベンチャーを奨励しながら自らは無難な政策に陥り、高い目標を掲げることが難しかった」「働き方改革が国交省自身できていない、まずはそこから始めるべき」との様々な意見が交わされた。
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